Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

岩屋神社

 明石市街の浜手にある神社。延喜式神名帳に記載されている、伊和都比売神社の流れを汲む神社のひとつとされる。

 神社の創始は古く、成務天皇13年(143)6月15日に成務天皇の勅命によって淡路島の岩屋にある石屋神社から分霊を勧請し、明石に祀られたという。また、別の説として、当地の子供が神懸かり、そのお告げに従ったともいわれる。

 この勧請の際、当地の名主であった前浜六人衆が船を造り、一族と共に淡路島へ渡って分霊を船に遷したが、海が荒れて浜に船を着けることができず、少し西の林崎の沖の赤石で一夜を過ごした。そして、翌朝には海も鎮まった為、当地へ船を差し向けると、村人が沖まで泳いで出迎え、船に乗るのは畏れ多いと泳いで船を押し、当地に船を着けたという。この一連の故事がそのまま大祭の行事として再現されており、1.5mのおしゃたか船を六人衆に扮した氏子が立ち泳ぎでそれぞれ沖へ押し出すという、おしゃたか舟神事が夏に行われている。ちなみに、おしゃたかというのは、おいでになったかという意の「おじゃったか」が転じたものらしい。

 岩屋神社の主祭神伊弉諾尊で、そのほか祭神として伊弉冊尊、大日孁尊(天照大神)、月読尊、蛭子尊(恵比須神)、素盞嗚尊が配祀されている。江戸時代には、ほど近い明石藩主から土地の守護神である産土神として崇拝され、藩主自ら参拝する慣習があったという。また、恵比須神を祀ることから岩屋えびすとも呼ばれ、古くは六所大明神とも呼ばれていたようだ。

 岩屋神社があるのは、明石の浜手の旧市街の一角で、国道2号線の大明石町2丁目交差点から南へ真っすぐ行った突き当たりの三差路左側である。旧市街の住宅地ということもあって現在の境内は広くないが、江戸時代の絵図には、浜まで参道が延びていた様子が描かれ、古社の風格を表すように非常に広い境内だったようだ。ただ、境内が狭くなった現在でも、地元の方の尊崇は厚く、初詣や夏の大祭の際には、多くの参拝客で賑わう神社である。

 

最終訪問日:2015/1/1

 

 

一時期、年が変わったばかりの深夜に初詣でお参りする神社になっていました。

また、境内に会館があるんですが、そこでイベントがあった時にアルバイトをしたりと、個人的には何かと縁のある神社ですね。