Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

暗峠

暗峠の頂上

 第二阪奈道路に併走するように走る国道308号線の府県境にある峠で、クラガリ峠と読む。

 一般に暗峠と言えば、この峠部分を含んだ前後の区間を指す暗越奈良街道のことで、一部では非常に知られている特徴のある道だ。峠を、国道170号線箱殿交差点から国道168号線小瀬町西交差点までの区間とするならば、大阪側の強制的な迂回路を除き、全長は約7kmである。

 この峠道の最も大きな特徴は勾配で、車両が通行可能な国道での最大斜度は、この峠の大阪側とされ、一般に平均斜度20%、最大斜度は37%という。ただ、それを示す道路標識や国土交通省などの情報が見つからないので、値は現地での実測値なのかもしれない。

最大斜度と思われる場所

 ふたつ目の特徴は、酷道とも称されるほどの、国道とは思えない道の状況で、普通車1台分すら怪しいような道路幅や、ただの住宅街の路地のような場所、私道とも思えるような部分が連続して存在する。これらのほとんどは大阪側で、奈良側の部分は山道の割には比較的整った区間が多い。

 峠のピーク部分は、江戸時代に敷かれた石畳となっていほか、峠の茶屋もあり、おどおどろしい雰囲気を持つ峠の名前とは全く違って、風情がある。このため、枚岡公園から登って来るハイカーも多く、狭い道だけに注意が必要だ。

 ちなみに、暗峠の名前の由来としては、松や杉が繁茂して昼でも暗かったからという説や、小椋山からの椋ヶ根が転じたという説などの地勢由来の説と、馬の鞍に由来する複数の説がある。鞍由来の説は、鞍が引っくり返るほどの勾配から鞍返り、鞍を換えた鞍換え、鞍を借りた鞍借りなどで、どれも峠の険しさを表していて面白い。

ペットボトルで水平との比較

 区間中、最も勾配がきつい場所には、ドリフトしたようなスリップ痕があったが、こんな狭くきつい勾配の道でドリフトするわけはないので、車などが上る時にタイヤが空転した跡なのだろう。自分はバイクで訪れたので、車のすれ違いを心配しなくて済み、更に時間帯もあってか、すれ違う車も無かったのだが、車で訪れる人はかなり注意と覚悟が必要な道だ。バイクでも、ただ走行する分には問題はないのだが、写真撮影やすれ違いによって勾配の途中で停止した場合、立ちゴケを誘発しやすいので、その時には注意が必要となるだろうか。

 

最終訪問日:2014/4/23

 

 

この場所はもう、行ってみないと坂の厳しさは伝わらない!

城へ向かう山道ならともかく、これで国道ですからね笑