Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

奈良公園

春の夕暮れの奈良公園

 言わずと知れた、野生の鹿が闊歩していることで有名な公園で、国の名勝にも指定されている。開園は明治13年(1880)2月14日と、県立の都市公園としては古い歴史を持つ。

 公園周辺は、古都奈良の中でも、特に名勝古刹が集中している地域で、西に行けば市街地が広がるという奈良の中心部分にあり、修学旅行生や外国人などの観光客も大変多い。

 奈良は、中世には南都とも呼ばれ、周知のように平城京以来の寺社が多く存在する地域であり、その境内地も広大であった。奈良公園は、それら周辺寺社の境内地、特に興福寺春日大社の境内地であった区域を中心に公園化したもので、正確に言えば、点在する複数の園地と呼ばれる緑地と複数の池、若草山などの山間部で構成される502haの敷地を指す。だが、一般的には、周辺の東大寺興福寺春日大社などの古刹なども含んだ総称として認識されており、その敷地は660haもの広さになる。

 奈良公園の敷地のほとんどは、春日大社興福寺の境内地であったことは前述したが、この春日大社興福寺は、古くは神仏習合で同一化し、一体として運営されていた。朝廷で栄華を誇った藤原氏の氏寺である興福寺と、同じく氏神である春日大社は、中世には守護大名と同等の権力を持ち、全国の寺院が古くからの荘園を完全に失った江戸時代でも、大名と同等の寺領を保障されていたが、明治維新後の神仏分離廃仏毀釈によって興福寺が衰退してしまう。そして、その境内地が国有地となったことが、奈良公園設立に大きく関係したという事実は、あまり知られていない。

 公園内には、鹿に食べさせるせんべいを売っているが、公園内の鹿は異常に人間慣れしているせいか、油断していると有無を言わさずにせんべいを食べられることもある。その上、彼らの目線より身長の低い子供達には、より強引に食べ物をねだるので、恐れをなして泣く子供も多く、それはそれで一種の風物詩と言えるかもしれない。また、鹿の数が多いため、野生の鹿ではまず聞く事がない鳴き声も、鹿の気分次第で聞く事ができるのも奈良公園らしい特徴だろうか。

 

最終訪問日:2021/3/27

 

 

奈良公園の鹿にせんべいを強奪された話は、関西の人なら絶対に聞いたことがあるという、関西あるあるネタですね。

少なくとも、知ってるだけで自分の身内にも2人ほど、鹿に囲まれて強奪状態に追い込まれ人間がいます笑

自分は、せんべいを奪いに来た鹿の角が目の前にあったので、なんとなく触ってみたらびっくりした思い出が強いですね。

カラカラだと思ったら、脂でベトベトとは・・・