Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

奈良奥山ドライブウェイ

奈良奥山トライブウェイの林道区間に建てられている春日山原始林の碑

 奈良公園の北、東大寺正倉院付近から若草山へ通じる有料道路で、若草山から更に春日山原始林の中を抜けて南の岩井川までを繋ぐ。途中、奈良奥山コースと呼ばれる春日山原始林の区間は未舗装で、かつ若草山方面からの一方通行である。昭和30年(1955)10月22日の開通で、同35年(1960)11月に全通した。

 この奈良奥山ドライブウェイは、正倉院付近から若草山山頂までの新若草山コースと、前述の奈良奥山コース、そして地獄谷石仏群付近から高円山を通って南へ出る高円山コースの、大きく3つの部分に分かれている。また、それぞれ、新若草山コースは新若草山自動車道や新若草山ドライブウェイ、高円山コースは高円山ドライブウェイや万葉ドライブウェイと、独立して呼ばれることもあるようだ。これは、春日山原始林の区間が、一方通行の未舗装区間で別道路という趣があることや、ここだけ奈良県所有の道路という事情もあると思われる。

 料金所は、北側の正倉院付近と南側の高円山山麓にあるほか、若草山近くには高円山方面への検札所があるが、一方通行のために高円山側から若草山方向へは行くことができない。道路の長さは、新若草山コースが往復で7.4km、高円山コースが往復10.6km、新若草山コースから奈良奥山コースを通り、高円山コースまで走り抜ける全長のルートでは、13kmである。

 コースを個別に見ると、新若草山コースは途中に眺望が開ける部分もあるほか、道沿いには宿泊施設もあり、最も観光道路という感じがする区間だろう。ただ、その分、交通量も一番多く、若草山付近では、季節によっては駐車場次第で渋滞もあり得ると思われる。

 奈良奥山コースは、未舗装ではあるが基本的には緩やかな上りで、整備もされており、春日山原始林に向かう観光客が歩いていること以外は、特に安全性に対する不安は感じなかった。ただ、バイクに関しては、やや轍があるのが注意すべき所だろうか。

 高円山コースは、交通量も少なく、最も爽快に走れる区間で、緩やかなコーナーからタイトなコーナーまで揃っており、走っていてかなり楽しかった。全体を通して言えば、部分的に舗装が割れている所はあるものの、舗装状態も悪くはなく、新若草と高円山の舗装区間は対向2車線で、かなり走り易い道である。

 訪れたのが平日の昼間ということもあってか、若草山までの区間は観光客の車が少し走っていたものの、奈良奥山コースの未舗装区間では前後に1台も車を見ず、高円山往復コースに至ってはすれ違う車さえも無かった。しかし、この交通量でも、若草山近くの駐車場は3分1程度が埋まっており、若草山には観光客もそこそこ多く、新若草山コースだけが突出して多く利用されていることが窺える。

 若草山山頂への道路という捉え方をされがちな道ではあるが、一方通行で安全かつ快適に走れる林道や、爽快感のある高円山コースもかなり良く、南北どちらのゲートから出ても奈良の中心部まで距離もそれほど変わらないため、若草山山頂に行く機会があれば、帰りに新若草山コース以外も走っておいて損は無い道だ。ただし、夜間には閉鎖されるため、注意が必要である。

 

最終訪問日:2014/4/23

 

 

アドベンチャータイプのバイクに乗り換え、初の林道として選んだのがこの道路でした。

普通のバイクでも走れるぐらい整備された林道だったので、試しになったのかならなかったのは分りませんけど笑

3つの顔を持った、珍しい道路ですね。