Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

浅茂川浦島温泉

浅茂川浦島温泉からすぐの八丁浜海岸

 丹後半島の北側に位置する、日本海に面した海辺の温泉。

 丹後半島にはいくつか温泉があるが、浅茂川浦島温泉もそのひとつで、八丁浜浅茂川海水浴場付近に、平成10年(1998)に新たに湧出した比較的新しい温泉である。

 浅茂川の後ろに浦島が付くのは、浅茂川漁港の後背にある温浴施設の浅茂川温泉と区別するため、浅茂川地区が浦島太郎の伝説の地であることにちなんで付けられたのだろう。

 八丁浜の西側突端には、島兒神社という、浦島太郎のおとぎ話の祖型というべき寓話の主人公である水江浦嶋子を祀る神社があり、その嶋子が登場する寓話は、奈良時代に編纂された丹後国風土記に記されていることから、相当古くからこの地に浦島伝説があったようだ。

 そのあらすじとは、嶋子が船に乗って釣りに出掛けたが、三日三晩、魚を釣る事ができず、五色の亀だけを捕まえることができた。嶋子が眠っている間に、亀は美しい娘となって嶋子に求婚し、承諾した嶋子が目を瞑ると海中の大きな島に至り、そこの館で歓待を受けるのだが、3年過ごした後に嶋子は俗世に帰ることを望み、郷里に帰ると300年が過ぎていたというものである。導入部の亀の役割が違うものの、ほとんど浦島太郎のおとぎ話で、奈良時代にはほぼ完成していた話というのは驚きだ。

 浅茂川浦島温泉の泉質は、アルカリ性単純温泉で、浴感も素直な感じの湯である。源泉の湧出温度は35.8℃とあったので、加温なのだろう。訪れた時は、もう夏の終わりの時期であったため、浜は閑散としていたが、温泉が使われている宿は八丁浜に沿うように数軒あり、どの宿も海水浴場に近い事から、海水浴の季節には非常に賑わう温泉なのだろう。

 

最終訪問日:2022/8/25

 

 

宿泊した五郎兵衛という宿は、和風モダンな宿で、すごく綺麗でした。

外から直接入ることができる外湯もやっていたので、海水浴からそのまま温泉に入ってゆっくりできなんて、想像するだけで最高ですね。