Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

新童子橋

童子橋入口

 一般にひと括りにされて大江山と呼ばれる大江連山の東の中腹、二瀬川渓流に架かる吊橋。全長77mで、平成6年(1994)10月に架橋された。

 大江山は、酒呑童子という鬼の住処として知られ、源頼光と四天王によるライコウさんの鬼退治の話でも有名で、酒呑童子の名を取って付けられたのがこの橋である。源頼光が退治したのは、京都と亀岡の間にある老ノ坂付近の大枝山の鬼だったともいわれるが、伝承の真偽はともかくとして、現在の大江山一帯には、この橋も含め、酒呑童子に因む様々な施設があった。

 かつては、渓流に沿って江戸時代に整備された今普甲道と呼ばれる宮津街道の一部が通っており、吊橋は、もともとは街道から対岸へ渡る為に架けられたようだ。このように旧の童子橋は生活橋だったと思われるが、いつ頃から架かっていたのか、周辺の集落とはどう結ばれていたのかなどは、調べたが分からなかった。

童子橋から大江市街方向の山々

 二瀬川渓流沿いに大江山へ向かう府道9号線を跨ぐ形で吊橋は架かっているが、架橋地点から橋に登る道は無く、また、車を止める場所も無い為、鬼ヶ茶屋の手前にある駐車場に車を止め、橋へ向かうこととなる。ただ、橋の上流にも駐車スペースがあり、そこからも橋の東側へは行けそうだった。下流の駐車場から橋に向かって山を登って行くと、旧街道の証である石畳が部分的に残っており、鬼の足跡や頼光さんの腰掛岩といった鬼退治の伝説にまつわる場所が脇に現れてくる。

 橋からは、遥か下の吸い込まれそうになる渓流の流れと、遠く大江の街方面の山々が見渡せ、吹き抜ける風もあって爽快な気分に浸れた。木造の橋ではあるが、飛び跳ねてみてもそれほど揺れもせず、落ち着いて景色を堪能できる吊り橋である。

 

最終訪問日:2015/8/22

 

 

大江山にキャンプに行った際に偶然見つけた橋です。

吊り橋という言葉ほど危なさを感じませんが、眺望と吹き抜ける風が最高の橋ですね。