Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

能登川大水車

 東近江市にある、能登川大水車とカヌーランドという親水公園にある水車で、直径は13mもあり、関西最大の大きさを誇っている。

 もともと琵琶湖南東岸には、陸地に湾入した内湖や葦原の湿地があり、それらが干拓された結果、現在のような広大な農地となった。この能登川大水車とカヌーランドがある伊庭内湖周辺もそうで、かつては縦横に走る用水路を使って精米や製粉のために水車を動かしていたため、日常生活の風景に、当たり前のように水車があり、地域には最大で36基もの水車があったという。しかし、昭和も後半に入ると精米も機械化され、動力は電気となり、昭和46年(1971)には水車は姿を消した。

 その後、バブル景気でふるさと創生事業資金として国からお金が配られることになり、旧能登川町では、水車をシンボルとするため、平成3年(1991)3月にカヌーランドや資料館とともにこの大水車を造ったのである。

 バブル景気華やかなりし頃のものとはいえ、大水車と伊庭内湖、大同川の穏やかな水面は、琵琶湖南東岸の長閑な風景の象徴のようで、不思議と心が落ち着く。ふるさと創生といえば、派手派手しいものが色々と考え出され、悪目立ちもしたが、旧能登川町は旧能登川町らしい、良いお金の使い方をしたのではないだろうか。

 現地へは、大水車を目当てに訪れたのだが、親水公園として家族連れに親しまれているようで、夏休みという事もあって子供達の姿が多く、また、カヌーランドでは、ボートやカヌーの貸し出しもあって、それも子供達にとっては楽しみとなっているようだ。考えてみれば、かつては縦横に走る用水路を使った交通手段として船も使われていたはずで、捉え方によっては、かつての伊庭内湖周辺の生活を、水車と同じく現代風に蘇らせていると言えるのかもしれない。

能登川大水車

 

最終訪問日:2001/8/23

 

 

不思議と水車っていうのは、見てて飽きないんですよね。

のどかな雰囲気がありますが、なんだかメカニカル。

そして、同じ動作をしつつも、瞬間瞬間で少しずつ水の動きが変わる。

洗濯機の渦を見るのが好きっていう人もいるらしいですが、それと同じ系統なのかもしれません。

しかし、この大きさで関西最大っていうわけですから、世の中にはもっと大きな水車があるということで、びっくりしますね笑