Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

近江八幡市立資料館

 城下町から商人の町に転じた町並みが保存されている近江八幡の、その歴史や民俗に関する資料が展示されている複合資料館で、郷土資料館と歴史民俗資料館を合わせて市立資料館としている。それぞれ単館で入館も可能だが、旧西川家住宅やかわらミュージアムとの共通券もあった。

 昭和49年(1974)3月1日に開館した郷土資料館と、同54年(1979)3月に開館した歴史民俗資料館は隣接して建っており、商人西川太郎右衛門の邸宅跡に建てられた旧八幡警察署を利用しているのが郷土資料館、奥にある旧森五郎兵衛の控宅を利用しているのが歴史民俗資料館である。

 約2万年前から、すでに人の住む場所であったという近江八幡は、天正13年(1585)に豊臣秀次が城下町として開発したことによってその基礎が作られ、城が廃された後も町は存続し、江戸時代には八幡商人の町として繁栄した。だが、第二次大戦後、工業資本が中心になってくると、商業資本が中心だった八幡商人は次第に衰えて行ったという。

 資料館では、この歴史をなぞるように、太古の昔から人が住んでいたことを証明する発掘資料や、江戸時代の繁栄を窺わせる工芸美術品、文書類、そして近世や近代の民俗資料が展示されている。

 複合資料館を成す2つの資料館の内、郷土資料館の建物は元警察署だが、何の気なしに使われつつも、この建物自体にも使い込まれた歴史が染み付いていて、なかなか良い古びが出ていた。もうひとつの歴史民俗資料館と、共通券で入ることができる近くの旧西川家住宅は、江戸時代の民家と商家で、こちらも古い建物ではあるのだが、郷土資料館とは全く違う古び方をしていて、古い日本家屋独特の趣がある。しかも、民家と商家の違いからか、同じ日本家屋でも古びの趣がやや違っており、展示資料以外にも、建物の比較も面白いポイントだろう。

 

最終訪問日:2001/8/31

 

 

古い町並みが残る近江八幡で、その歴史を辿るように、それぞれの時代の、種類の違う建物が残っているのは面白いですね。

これも立派な史料です。