Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

日本ライン

 長野県から伊勢湾へと注ぐ木曽川の中でも、岐阜県美濃加茂市太田から愛知県の犬山市にかけての約13kmは、美濃加茂や可児周辺の盆地から濃尾平野へと抜ける山間の区間で、山並みを間近に見ながら下る渓流美から、日本八景河川の部で1位に選ばれている。

 その名前の由来は、ドイツのライン川で、大正2年(1913)に志賀重昴木曽川の流れをライン川に似ていると述べたことから、日本ライン命名された。

 かつて有名であった、日本ライン下りと呼ばれる川下り船は、命名の翌年にライン上りとして始まった、犬山から土田までの遊覧事業がその嚆矢である。その後は一旦途絶えるが、大正11年(1922)に古井駅開業に伴い、飛騨川の古井から犬山までの遊覧事業が開始され、大正13年(1924)には土田から犬山への運航が始まった。これが日本ライン下りとしての始まりとなる。

 乗船場名鉄広見線日本ライン今渡駅近くにあり、和船で激流を下りながら、船頭の見事な櫂さばきと四季折々の渓谷美を堪能できる遊覧船で、ピークには年間75万人が利用したという。しかし、利用客の減少に伴って平成24年(2012)のシーズンをもって運行を休止した。現在は、その急流を生かしたアクティビティとしてラフティングが提供されており、時代に合わせた観光の姿を見せている。

 木曽川に並走する旧国道21号線の県道を走っていると、水に洗われて丸みを帯びた巨岩が川岸に列をなす様子が見え、独特の景観だった。展望台は山側にあり、猿啄城展望台にも1度登ってみたいのである。

 

最終訪問日:2023/10/17

 

 

ツーリングで訪れた時は、川下りする気満々だったんですが、船の時間や宿泊地の関係で諦めました。

休止してから再開される気配もないので、もう2度と乗れないんでしょうね。

近くに自衛隊の基地があり、F-4ファントムが飛び交っていて、その轟音の印象が妙に残っています。