能登半島の和倉温泉付近と能登島を結ぶ橋で、七尾西湾と七尾南湾を分かつ屏風瀬戸という狭隘部に架かる橋。全長は1050mで、昭和57年(1982)4月3日に開通した。
能登島では、車社会の時代の到来により、本土との連絡橋架橋の機運が次第に盛り上がるようになる。やがて、運動の甲斐もあり、国の交付金が得られ、県が昭和53年から架橋事業に着手した。そして、翌年の着工から約2年半の歳月を掛け、完成したのがこの能登島大橋である。
当初は、建設主体が県であったことから、能登島大橋有料道路として、石川県道路公社が管理する有料道路であったが、16年3ヶ月で償還を終え、平成10年(1998)7月1日からは無料開放された。開通当初は、能登島と本土を結ぶ唯一の橋で、開通に伴って七尾港と能登島を結んでいた能登島フェリーが廃止されたため、車で能登島と本土を行き来できる唯一のアクセス路であったという。
能登島大橋は、琵琶湖大橋などと同じく、船舶の航行を可能にするために橋の一部が高い形状となっているが、能登島側にやや標高があることから、スキーのジャンプ台を寝かせたような、上下に優雅なS字の曲線を描く橋となっている。
これが非常に印象的で、七尾湾の穏やかな水面と相まって、能登島大橋だけの独特の情景を作り出していた。のどかな観光地としても知られる能登島の、ひとつの現代的名勝と言えるのかもしれない。
最終訪問日:2018/5/28
ツインブリッジのとも良い橋でしたが、この能登島大橋の優雅さには敵いませんね。
航路部分や付け根で上下する橋桁のRはゆったりで、本土側に長く低い部分は余韻のようにも感じます。
龍と言うか、スーパーサウルスと言うか、妙な生物感がありました。
独特の雰囲気の橋ですね。