江戸時代に松代藩主だった真田家所有の品々や、松代藩に関する資料を展示している資料館で、昭和41年(1966)に真田家より伝承の品々が寄贈されたことから、同44年(1969)に開館した。
真田氏は、もともとは信濃の大族海野氏の流れといわれる。武田信玄に仕えた幸隆より前の歴史は朧気ながら、この松代から山を越えた南東の上田市真田町の辺りが発祥の地というのは間違いないようだ。
幸隆は、一旦は没落の憂き目を見たが、信玄のもとで鬼謀の重臣として活躍し、旧領を回復して真田家を再興した。その子昌幸は、武田氏滅亡後に徳川家と対立して2度も上田城で大軍を撃退し、更にその子には、大坂の陣で徳川家の大軍相手に奮戦したことがあまりにも有名な信繁(幸村)がいる。このように、戦国時代の真田氏は、機略や軍略に優れた家系だった。
松代を領した真田の家は、慶長5年(1600)の関ヶ原の合戦において、父昌幸と東西両軍に分かれた嫡子信之の家系である。元和8年(1622)に上田からこの松代に入部して以降、江戸時代を通じて松代藩主であり続けた。
この真田宝物館の展示品は、真田家が所有していたものが大半で、江戸時代の大名所有の品々がどのようなものであったかがよく解る。それに加え、中には戦国期の歴史資料もあってなかなか見応えがあり、近世のものだけに収まっていないところが、この資料館の魅力だろう。宝物館という名ではあるが、歴史博物館的性格が強い資料館である。
宝物館は、海津城(松代城)の跡地にあり、周辺には海津城を始め真田邸や文武学校など、真田家ゆかりの史跡が多い。宝物館だけではなく、城跡や小さくまとまった旧城下町を散策し、それらの雰囲気を味わうのも、有意義な良い時間になるだろう。
最終訪問日:1996/8/24
真田という家は、戦国好きには妙に魅力を感じる家ですが、宝物館の展示品も、とても魅力的でした。
六文銭の旗印や時の権力者からの書状などなど。
オリジナルグッズの六文銭デザインの破壊力も強い。
財布の紐も緩みますね笑