Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

城ヶ崎海岸

 西の大室山付近の噴火によって流れ出た溶岩が、海岸線を埋め立てつつ冷え固まり、それが海水によって侵食されたのが、城ヶ崎海岸である。このような経緯から、断崖の岬と入江が複雑に入り組み、伊豆独特の荒々しい景観となった。

 城ヶ崎海岸ができたのは、約4000年前である。

 伊豆半島は、かつてはフィリピン海プレートに乗った海底火山で、プレートの動きに合わせて北上し、本州とぶつかる少し前に陸地化して火山島となった後、やがて本州と陸続きになって半島化したが、その後も活発な火山活動が続いた。そして、天城山などの大型火山の活動が終息すると、単成火山と呼ばれる1回限りの噴火で終わる火山群が半島東部に形成されるようになる。

城ヶ崎海岸の荒々しい崖と透き通った海

 大室山もそのひとつで、その噴火によって城ヶ崎海岸ができたのだが、城ヶ崎海岸へと流れ出した溶岩は大室山火口からではなく、500m北東の岩室山の溶岩ドームから流れ出たものという。

 城ヶ崎海岸には、門脇埼灯台や門脇吊橋を中心に約9kmの遊歩道が整備されている。城ヶ崎ピクニカルコースは、ボラ漁の根拠地であったぼら納屋から、幕末の砲台場や門脇崎などを通って伊豆海洋公園までの約3kmのコースで、どちらかと言えば観光的なルートと言えるだろうか。

門脇吊橋からの景色

 それに対して城ヶ崎自然研究路は、日蓮所縁の蓮着寺から、橋がかり、橋立吊橋などを通って八幡野までの約6kmのコースで、剥き出しの荒々しい自然や雄大な海と陸の景観などが楽しめるルートとなっている。

 海岸周辺には、リゾートホテルのほか、別荘地や保養所も多く、気候の良い頃には多くの人が訪れるのだろう。実際、大抵の門脇埼灯台や門脇吊橋の写真には、人がたくさん写っている。この門脇崎の灯台や吊橋の付近は観光の中心地となっているのだが、地形の影響もあって平地が少なく、駐車場が限られているため、車で訪れる人は特に渋滞などへの注意が必要となるかもしれない。

 

最終訪問日:2013/5/19

 

 

訪れた時は、朝早い時間というのもあって観光客の姿もほとんど無かったので、城ヶ崎海岸を落ち着いて散策することができました。

天気も良く、早朝の爽やかな空気と鮮やかな水平線、そして荒々しい岩場が印象的な場所でしたね。