マリンタワーは、横浜開港100周年記念事業の一環として、民間有志の発議によって山下公園の一角に建設が計画され、名前も市民から公募された。完成は昭和36年(1961)1月14日で、その翌日に開業され、平成21年(2009)5月23日と令和4年(2022)9月1日の2度、リニューアルオープンしている。
横浜マリンタワーが建設された昭和30年代は、各地にタワーが建設されたタワーブームとも言うべき時期で、それら各地の観光用タワーにやや先がけた竣工となった。このマリンタワー完成から数年の内に神戸のポートタワーや京都タワー、初代五稜郭タワーなどが完成している。
タワーの高さは106mあり、外観デザインは灯台をイメージした形で、実際に灯台の機能も持っており、世界で一番高い灯台としてギネスブックにも載っていたという。ただ、灯台としての機能は、リニューアル工事中であった平成20年(2008)7月28日に休止され、同年9月1日に廃止となった。
マリンタワーが竣工した昭和中頃から時が経ち、横浜のウォーターフロントに様々な施設ができたため、マリンタワーの存在は随分と薄くなっている。しかし、横浜港を一望できるロケーションは、いまだに健在である上、ランドマークタワーの展望台と観光客が分散するため、逆にのんびりと風景を楽しめるようになったのではないだろうか。
横浜と言えばお洒落な街で、新しい名所や建物も多いが、たまにはこういうちょっと昭和チックな施設も、独特の雰囲気があっていいものである。
最終訪問日：1995/5/7
こういう昭和的な名所は大好物です。
訪れてから随分と月日が経ってしまいましたが、2度目のリニューアルも終えたそうなので、いつかまた寄りたいですね。
