Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

赤穂市立海洋科学館

 近世から近代にかけて、赤穂の主産業であった塩田業を切り口に、海洋に関する解説展示をしている科学館。塩田跡地を公園化した赤穂海浜公園内にあり、公園が開園した昭和62年(1987)7月25日に開館した。

 展示内容は、世界各地で取れる岩塩や塩田から取れる塩などの解説に始まり、それの元となる、海に関する物事を瀬戸内海を中心に広く紹介している。また、海浜公園内にあるという立地から、家族連れが多い科学館ということもあり、展示内容は、子供でも理解できるように簡単に解り易くまとめられ、クイズコーナーや本の貸し出しコーナーもあった。

 科学館での展示内容自体は、それほど多くわけではなく、広く浅くという入門用の科学館と言えるだろう。一方で、科学館の裏手に塩の国という区画があり、ここに揚浜式、入浜式、流下式という各塩田の方式が再現されており、今は見ることができない塩田を実際に目で見て、実際にどのようなものであったかを知ることができるのは、かなり貴重である。

 この科学館のメインとなる催しは、入館者が無料で体験できる塩作りだろう。時間の都合上、海水からではないが、約6倍に塩分濃度を高めた鹹水を煮詰めて荒塩を作る体験ができる。今では、塩の精製が身近ではなくなってしまったが、それを体験できるのはなかなか貴重な機会でもあり、訪れた時も参加者はかなり多かった。また、入館時には、各塩田で精製された塩を貰えるのだが、科学館を見学して塩田での苦労や労力を知ると、この僅かな量を得るための手間がとれほど要ったかを想像し、塩の貴重さを実感できる。

 

最終訪問日:2012/4/29

 

 

自分を含め、実際の塩田を知らない世代がほとんどだと思いますが、各方式が復元されているのを見るのは、貴重な機会でした。

あと、塩づくり体験は、地味な作業ですけど大人でも楽しかったですね。