Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

蒜山高原

蒜山高原の牧場と遊園地

 大山から東へと伸びる峰々に、東西方向の尾根筋が岡山県鳥取県の県境となっている上蒜山中蒜山下蒜山の三峰があり、蒜山三座と呼ぶ。蒜山高原は、その南に広がる中国山地北面の高地で、南北10km、東西20kmの大きさを持ち、高原というだけあってなだらかな地形が続く。

 蒜山の成り立ちは、古い時期の大山の活動期と同じく、100万年前から40万年前の火山活動によってできた成層火山である。活動時期が一緒ということもあり、古期大山の一角として考えらえられる場合も多いが、新大山の活動期を踏まえた場合は区別され、別に蒜山火山群と呼ぶ。その中には、蒜山三座のほか、擬宝珠山と二俣山が含まれ、下蒜山、二俣山、中蒜山上蒜山の順で、活動期が移行したものと考えられている。

 元々、蒜山高原一帯は中国山地の北面で、当然ながら水が北流する場所であったが、この蒜山の火山活動によって北側を遮られたため、水は西の日野川方向に迂回して日本海へ流れるようになった。その後、約35万年前に大山が噴火して西側も堰き止められたため、古蒜山湖という堰止湖ができたという。この湖の中で珪藻類が繁茂し、その殻が珪藻土として蓄積された後、東側が旭川水系の浸食によって削られ、湖水は瀬戸内海方向へ流れ出るようになった。こうして、古蒜山湖から水が無くなった後に珪藻土の湖底が残ることとなり、堆積の際に平坦化した湖底が高原となったのである。これに加え、蒜山火山群からの土砂の流出により、いくつもの火山麓扇状地が形成され、なだらかな山麓斜面も形作られることとなった。

 蒜山高原には、大山と同じジャージー牛の牧場やキャンプ場、温泉などがあり、夏はキャンプやサイクリング、冬はスキーも楽しめ、高原全体がリゾート化している。特に、観覧車やジェットコースターを持つ遊園地まであるというのは、さすがに驚きだ。涼やかな風が吹き抜け、ワインディングも楽しめる周辺の道路は、ライターにとっても心地よく、目に優しい緑の景色が続いて自然に包まれた気分になる場所である。

 

最終訪問日:2022/5/21

 

 

緑の景色の中に、突然、遊園地が登場してくるのは驚きなんですが、全体的にはキャンプやロッジ、別荘といった建物が多く、いかにも高原リゾート地という雰囲気が漂う場所ですね。

さすが、西の軽井沢と呼ばれるだけはあります。

いつもジャージー牛のアイスクリームを食べるんですが、最後に訪れた時は5月なのに寒く、食べることができませんでした。