Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

岡山県立博物館

 岡山城や後楽園などがある旧岡山城の城域の中で、後楽園の外苑にあたる西北部にある県立の博物館。岡山県政100周年の記念事業のひとつとして、昭和46年(1971)8月に開館した。

 岡山は、旧国名では備前、備中、美作がそれにあたるが、この博物館では、美作地方に関する展示内容はあまり目立たず、備前や備中に関する展示が多い。自然や地理などは、全県的な展示となっているが、それ以外では、古代において有力な勢力が存在した吉備地方に関する資料や、中世に吉備地方で流行した毘沙門信仰などの歴史民俗、特産品である備前焼、長船などの刀剣に関する展示が主となっている。これは、美作が山間の地で発展性に乏しかったというのもあるが、それよりも、備前や備中が山陽道と海運を備え、様々な文化が文物の交流によって発展しやすかったという条件を、古代から地勢的に備えていたということのほうが大きいのだろう。また、単純に人口が多い、つまり、それを養うだけの耕地があったということも重要かもしれない。

 昭和40年代の建物とあって、博物館の規模自体はそれほど大きくはなく、また、常設展示の内容を見ると、歴史よりも文化のほうに力点が置かれているようだ。訪れた時は、岡山の市民生活を象徴する民俗品の企画展が行われており、幼い頃の記憶の中におぼろげながら残っているような品々が展示されていたので、非常に懐かしかった。

 

最終訪問日:2000/8/4

 

 

県立の博物館ですから、建物は大きくないとは言っても、たっぷりと見て回るだけの展示量があります。

岡山城や後楽園を訪れた際に、ついでに立ち寄って欲しい場所ですね。