三瓶山の南に湧出する温泉。
三瓶山は、標高1126mの男三瓶山を中心に、女三瓶山、子三瓶山、子三瓶山など6峰から成り、中国地方で2つしかない活火山の活動を示すように、周辺には温泉がいくつか存在し、三瓶温泉もそのひとつである。ただし、活火山に分類されているとは言え、三瓶山で実際の火山活動は観測されていないようだ。
三瓶温泉は、共同湯のホームページによると、奈良時代に成立した石見風土記に、三瓶温泉と見られる記述があるとされ、その歴史は相当古い。だが、史料上で明確に確認できるのは寛政元年(1789)で、湯ノ谷で湯が湧き出ているのを村民が発見し、これより湯治場としての歴史が始まる。
温泉が開かれた当時は、湯谷温泉や志学温泉と呼ばれていたようだが、明治19年(1886)に雪崩によって壊滅してしまったため、新たに南麓まで引湯をして湯治場を再興した。そして、昭和34年(1959)に国民保養温泉地に指定されたのを機に、三瓶温泉へと改称している。
三瓶温泉の源泉は、孫三瓶山と日影山の間の湯の谷爆裂火口にある自噴泉で、毎分2500から3000Lという膨大な湧出量があるという。古い泉質名では、含塩化土類食塩泉とも表示されていた温泉で、宿泊した国民宿舎では、当時はアルカリ食塩性炭酸泉と表記されていた。大田市の観光サイトで公表されている令和2年(2020)の成分分析表によると、湧出温度は34.8度、泉質は含鉄(Ⅱ,Ⅲ)-ナトリウム-塩化物泉である。
雄大な三瓶山は、登山客にも人気の山で、登山を満喫し、その疲れを癒す温泉となっているようだ。温泉の湧出温度が低いため、加温の施設も多いが、薄茶色に濁った温泉は非常に特徴的で、いかにも温泉といった湯を味わえる温泉である。
最終訪問日:2000/6/6
今はもう閉鎖されてしまいましたが、訪れた当時はまだ近くにスキー場も健在で、宿自体もスキー客用の設備が多く、冬場はスキー客で混むだろうなという感じでした。
三瓶山の雄大で静かな佇まいと、薄茶色のお湯がコントラストとなって、非常に印象的な温泉でした。