Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

高松城址公園資料館

 高松城址公園は、有名な秀吉による水攻めが行われた備中高松城の跡地を昭和50年(1975)から整備したもので、平成5年(1993)に完成した。資料館の開館時期は分らなかったが、公園と同時期か、やや遅れて開館したのではないだろうか。

 資料館は公園の一角に建ち、恐らく民家の土蔵を移転して資料館にしていると思われ、入館は無料だった。展示の多くは、当然のように高松城の水攻めに関する物がほとんどである。

 この高松城の攻城戦が、戦国史上最も有名な合戦のひとつであり、一般的な歴史解説本などでも多く取り上げられているため、真新しい展示内容は資料館では見当たら無かったが、唯一、国道180号線以南と城跡以外を水没させている様子が写っている、昭和60年(1985)に起こった洪水の写真だけは、この地がすり鉢状の地形で、水攻めが非常に有効な戦術であったという事を、歴史ではなく、今も厳然と存在する事実として如実に示していた。また、解説員が常駐しているようで、本には載らないような、その地方に伝わる挿話が聞けるのも、密着型の資料館としての良さだろう。

 高松周辺は、古くは吉備として地方政権を形成していた文化圏で、桃太郎の話のルーツとされる温羅対吉備津彦命の対決が、吉備地方政権対大和中央政権の戦いと見られているほど、日本の中でも大きな勢力が発達した先進地帯であった。そのため、高松周辺でも、古代からの出土物が多い。資料館には、高松城に関する遺物や解説だけではなく、それらの古代の遺物や高松所縁の文化財も、多数展示されている。

 

最終訪問日:2005/6/16

 

 

資料館は、一見すると、休憩茶屋かな?と思うほど趣のある土蔵です。

解説員の方も親切で、色々と地元ならで話が伺えるので、興味深かったですね。