天橋立内にある神社。
主祭神は豊受大神で、大川大明神や海神の八大龍王が祀られていることから、橋立明神とも呼ばれている。
もともと天橋立は、その南の付け根にあって日本三大文殊にも数えられている切戸の文殊、智恩寺の境内で、境内にあるということからわかるように、天橋立神社は智恩寺の守護社として祀られていた。文殊信仰が流行した平安末期から鎌倉時代にかけての創建らしく、神仏習合の典型的な例なのだろう。
天橋立に行くことは時々あるのだが、天橋立神社がある橋立の中ほどまで歩くことはあまりなかったりするので、案外と訪れる機会が少ない。神社には橋立の景色に溶け込むような杜があり、橋立の入口にある智恩寺の重厚さとは対照的な趣だが、こちらのほうが松林にはよく映え、ほどほどに寂びた良い雰囲気だ。ただ、この杜が橋立の景色に同化し過ぎていて、気付かず行きそびれてしまいそうになることが毎回のようにあるのはご愛嬌といったところだろうか。
橋立の遊歩道から分岐して神社まで行き、更に西側へ行くと、名水100選にも選ばれた磯清水があるが、海を横切って伸びた砂嘴の真っただ中に湧く湧水が真水というのは、非常に面白い。神社を訪れる際には、この磯清水を手水として使うのが何故か習慣になっており、参拝する時には必ず寄っている。
最終訪問日:2009/4/18
天橋立に寄ったことがある人の中でも、神社を知ってるという人は割と少ないかもしれませんね。
小さな社の神社ですが、古くから守護として鎮座している神社です。