丹後半島先端の岬で、近畿地方の最北端。岬に建つ経ヶ岬灯台は、北緯35度46分38秒、東経135度13分24秒に位置する。
国道178号線から北に分岐している比較的広い道を700~800mほど行った所に駐車場と展望台があり、日本海の水平線を眺めることができ、果て感が素晴らしい。だが、経ヶ岬から海上を照らす灯台は、展望台からさらに徒歩で10分ほど歩いた場所にある。
名前の由来は諸説あるようだが、いずれも安山岩の柱状節理が経巻を立てたように見えることからとか、お経を唱えた岬とか、お経を奉納した岬というように、お経が絡む話であり、そこから経ヶ岬という名前になったという。
岬の突端部にある経ヶ岬灯台は、明治時代中頃の建設で、明治31年(1898)12月25日に初点灯したという歴史がありながら、現在でも現役であり、日本に5つしかない第1等レンズを備える灯台でもある。他の岬の灯台と比べ、突端部の平坦地が少ないようで、標高140mの断崖上での建造は、当時の技術レベルもあって、かなりの難工事だったようだ。
灯台からは、天気のいい日であれば能登半島までが見えるという。訪れた日は2度とも、残念ながらそれほど天気が良くなく、能登半島は拝めなかったが、海から吹き上げる風を受けた隼が、まるで止まっているようにゆっくりと頭上を飛び、いかにも突端という趣があって良かった。
最終訪問日:2022/8/25
経ヶ岬までの道は、国道とは言え、かなりうねうねとした道なので、運転にはご注意を。
また、駐車場から灯台までの道も、なかなか険しく、距離もあるので、しっかりとした靴がいいかもしれません。