Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

天橋立

南からの飛龍観の昭和50年代頃の眺め

 白砂青松が続く砂嘴で、国指定の特別名勝に指定されている。宮島や松島と並ぶ日本三景のひとつ。

 伝わる神話としては、イザナギノミコトが立てかけておいた天界と下界を結ぶ梯子が、寝ている間に倒れ、天橋立になったという話が、丹後国風土記に記されている。砂嘴というのは、地形や潮流の変化によって出現したり消失したりするものが多いが、奈良時代の初期にも登場するということは、天橋立は相当長い間、大きな変化もせずに存在し続けているのだろう。

天橋立内部

 天橋立は、南の接続部分で2つに分かれ、北の部分を大天橋、海岸に沿うように伸びる南の部分を小天橋と呼ぶ。それぞれの全長は大天橋が約2410m、小天橋が約830mで、小天橋に対面する第2小天橋を含めると、全部で約3650mにもなる巨大な砂嘴である。

 北の丹後半島側の傘松公園から股覗きで眺めると、最も美しく見えると言われているが、それ以外の方角も、南側からの眺めを飛龍観、東側からの眺めを雪舟観、西側からの眺めを一字観と呼ぶ。このように、四方から見た景色それぞれに名が付いており、どの眺めにも各々の良さがあるということなのだが、今では展望台が整備されていることもあって、実際には北か南から眺める人が圧倒的に多いようだ。

西からの一字観

 橋立内は、車の通行が禁止されているが、原付と自転車は通れるようになっており、訪れた時はサイクリングの人も多かった。小天橋廻旋橋を渡って松並木を北へ進んでいくと、講談で有名な岩見重太郎の敵討ちの碑や与謝蕪村の句碑が建てられていたり、名水100選に選ばれている磯清水があったりと、所々にそういったゆかりの人物が残した爪跡などがあって、これらを辿りながら歩くのもなかなか楽しい。夏は海水浴で賑わう一方、冬に訪れると、日本海らしく寒風が強く吹き、人の姿もまばらだ。ただ、裏日本独特の趣があり、これも天橋立の顔のひとつなのだろう。

砂嘴天橋立の中にありながら真水が湧く磯清水

 

最終訪問日:2022/8/25

 

 

説明は要らないほど、有名な名勝ですね。

神戸からは遠いんですけど、国道175号線をひたすら北へ走ると到着するので、若い頃はよく行った身近な場所でもありました。

色んな季節、色んな場所で、色んな顔が見られる名勝です。