Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

和歌山県立博物館

 和歌山城に隣接する県立の博物館で、和歌山の文化財や歴史資料を展示している。

 昭和38年(1963)3月に開館した県立美術館を前身として、昭和46年(1971)4月に設立された。現在の建物は平成6年(1994)7月に新築移転したもので、旧和歌山大学教育学部の跡地に建てられている。

 和歌山県は、北西部に紀ノ川流域の肥沃な平野を擁し、古代より紀ノ川流域を中心に発展してきた。また、これとは逆に、険しい山塊やその一部が海にせり出している中南部において、険しい自然と厳しい生活環境からか、高野山熊野三山といった宗教が発達し、県の特色のひとつにもなっている。

 博物館には、遺跡が多くなってくる弥生時代以降の展示がなされ、荘園の発達や武士団の発生、大きな大名が成立しなかった中世の様相から江戸時代まで、高野山根来寺などの仏教や熊野信仰などの宗教を絡めて歴史を追った構成となっており、割と整理された展示で見学しやすかった。

 博物館としては、歴史が中心となっており、歴史博物館的な印象が強い。動植物の生態や植生、地質学的なものなど、科学的なアプローチを期待して来館した場合には物足りないと思われるが、それは海南にある県立自然博物館と分業ということなのだろう。このため、県立博物館という包括的な名前ながら、歴史好きの人間にとって充実した内容の博物館になっている。

 

最終訪問日:2003/4/26

 

 

前身が美術館の一部ということで、隣の近代美術館と一体運営されているようですね。

ほぼ歴史的内容なので、個人的には満足度が高かった博物館です。