Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

国友鉄砲ミュージアム

手に取ることができる火縄銃

 戦国時代に火縄銃の生産地として有名だった国友にある鉄砲資料館で、昭和62年(1987)10月10日の開館。訪れた当時は国友鉄砲の里資料館だったが、現在は国友鉄砲ミュージアムと改称されている。

 戦国時代の天文12年(1543)に鉄砲が伝来して以来、国友は、堺や根来、雑賀などとともに鉄砲の一大生産地だった。戦乱が続いていたという時代背景もあり、伝来の7年後には早くも畿内で使用されているが、畿内への伝播は、種子島から鉄砲技術を伝えた堺商人橘屋又三郎の働きが大きかったのだろう。国友でも、伝来からそう遠くない時期に製造が始められたと見られることから、又三郎と何らかの繋がりがあったのかもしれない。

 国友は、重要な軍需物資である鉄砲を押さえるため、後には秀吉や家康といった権力者が直接支配し、大坂の陣での大量受注などで大いに繁栄した。だが、泰平の江戸期には、当然ながら兵器である鉄砲の需要が減り、最盛期には70余軒で500人もいた鉄砲職人は、その数を漸減させつつ、火薬や装飾の金象嵌の技術を花火や金工彫刻などに応用して生活の糧を求めたという。華々しい鉄砲だけではなく、そういう歴史もまた国友の歴史なのである。

 資料館には、こういった繁栄と苦難があった国友の歴史や、望遠鏡を発明した国友一貫斎についての展示のほか、実物の火縄銃が生身で展示されており、実際に持つことができるようになっていた。実物の火縄銃に触れられる機会というのはそうないので、入館した人には、なかなか貴重な体験となるだろう。また、資料館の周辺は今は静かな住宅地だが、職人の屋号を彫った碑が所々にあり、往年の職人町を想像しながら散策するのもなかなか愉しい。

 

最終訪問日:2001/8/26

 

 

火縄銃は、めっちゃ良かったですね。

実際の質感って、やっぱり触って持ってみないと解りませんから。

男受け間違いなしの資料館です笑