Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

敦賀温泉

 敦賀市内にある、昔ながらの銭湯。公式な情報として確認したものではないが、明治38年(1905)の創業らしいので、かなりの歴史がある銭湯ということになる。

 敦賀市内の中心部、国道8号線と笙の川の間に、敦賀港に向かって南北に走る比較的大きな道路があるが、その道路から1本東の通り沿いに敦賀温泉があった。ちなみに、その大きな南北方向の道路の脇に運河の名残のような水路があるが、それは敦賀城時代の堀の跡でもあり、全国各地の古い町に見られる、旧市街に住む人達から重宝されてきた銭湯であることを示しているのだろう。

 銭湯内部は、昭和という香りがプンプンと漂う雰囲気で、番台との風通しが良すぎる脱衣場もなんだか懐かしく、浴室も、通常の内湯とジェットバス、そして薬湯があるだけのシンプルな構造である。湯は熱めで、これも昭和らしさを感じるところだろうか。また、銭湯には駐車場も無く、歩いて来ることができる範囲の人達をお客さんにしている、昔ながらの銭湯という事が解る。

 敦賀に宿泊した際、ビジネスホテルに宿を取ったため、足を伸ばせる風呂に入りたくて探し、街の散策がてら利用させてもらった。敦賀温泉という名ではあるが、本当の意味での温泉ではないようで、温泉ブームが来る前の、言葉の定義が緩かった時代の名残なのだろう。あるいは、薬湯風呂があったので、薬湯という意味での温泉なのかもしれない。

 昔ながらの銭湯ということで、脱衣ロッカーには、扉があるものの鍵は無く、また、常連さんは使用する場所が決まっているのか、シャンプーなどもそのまま置いてあった。このあたりも下町らしさが濃厚だ。ちなみに、備え付けのシャンプーなどは当然ながら無いため、持ち込む必要がある。

 

最終訪問日:2010/10/10

 

 

風呂に持って入る用のタオルを持っていなかったため、買うつもりで番台のおばちゃんにありませんかと聞くと、まさかの対応で貸してもらえました。

そのついでに、番台のおばちゃんと少し話をしましたが、優しかったですね。

経営を続けて行くことは大変だと思いますが、長く続けて欲しい銭湯です。