Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

松代温泉

 城下町として有名な、旧松代町周辺に湧出する温泉。複数の泉質の違う源泉があるため、松代温泉郷と呼ぶ方が正しいのかもしれない。

 松代温泉は、かつては加賀井温泉とも呼ばれ、日蓮上人が島流しの前後に2回入浴したという。この島流しは、文永8年(1271)の佐渡への島流しと思われ、伝承ではその頃には開湯していたということになる。また、時代が下った戦国時代には、武田信玄が兵士の傷を治すための隠し湯として使ったという。

 明確な浴場としての歴史の始まりは、余暇の文化が充実してくる江戸時代で、明和3年(1766)に地元から松代藩へ願いが出され、温泉場が開設された。以後、開廃を繰り返しながら綿々と続き、今に至っているが、その過程で廃れてしまった源泉もいくつかあるようだ。また、昭和40年(1970)以降に続発した群発地震によって、湧出量は増えたという。

 泉質は、入浴したロイヤルホテル長野では、やや濁りのあるナトリウム-塩化物泉で、湧出温度は40.8℃とあった。他の入浴施設に使われる主力源泉は、含鉄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、湧出温度は45.2℃である。また、加賀井温泉と名の付いた源泉では、二酸化炭素の含有量が多く、湯に気泡が見られるという、日本では貴重な炭酸泉の温泉のようだ。

 ロイヤルホテルの浴場は、加温加水の循環式温泉というのもあって、温泉としての浴感は抑えられている印象だが、それでも十分に温泉感が味わえた。他の松代温泉の浴場の写真を見ると、含鉄の黄金色をしており、地元神戸の有馬温泉のように、温泉らしい温泉のようだ。

 

最終訪問日:2018/5/30

 

 

次に松代に寄る事があれば、松代温泉最古といわれる加賀井温泉を訪れてみたいものですね。

ただ、松代自体が神戸から非常に遠いというのが高いハードルです。

行くだけで1日をほぼ使ってしまうので・・・