富士宮口五合目にアクセスする道路。
富士山スカイラインの名は、かつての有料道路の名であり、現在の正式名称は表富士周遊道路であるが、愛称として使われ続けている。
有料道路の富士山スカイラインは、交通の改善と観光開発を目的として静岡県が建設した道路で、昭和44年(1969)7月1日に富士宮側から二合目までの約9.5kmの富士宮区間が開通した。翌同45年(1970)7月1日には、二合目から五合目までの登山区間約13kmと、二合目から御殿場側の約12kmの御殿場区間が完成し、これをもって全線が開通となっている。
以後は、静岡県道路公社へ管轄が移されながら営業され、平成6年(1994)7月1日に無料開放された。
この有料道路の総延長は34.5kmで、無料開放後はその境界があいまいだが、3区間が交わる富士市大渕の二合目を基準に測ると、富士宮側は平坦な区間へ上る途中の二子山近辺、御殿場側が麓の五本松近辺までがその区間となる。
現在の富士山スカイラインとしては、一般に無料解放後に県道化された部分全体と捉えられており、県道180号線、県道23号線、県道152号線の3線を以ってそう呼ばれているようだ。一方、静岡県のHPでは、富士宮側の二子山付近から富士市と裾野市の市境までを周遊区間、二合目から五合目までを登山区間とし、この2線で富士山スカイラインとしている。
尚、登山区間に関しては、冬季は通行止めとなっており、道路を走る事はできない。通行止めの期間は、毎年の気候条件によって変動するため、注意が必要である。
乗鞍岳への自家用車乗り入れが禁止された後、この富士山スカイライン終点の五合目は、自家用車で行く事ができる最高地点となった。ただ、調べた所によると、最高点の標高は2380mと2400mの2つの数字があるようだ。五合目からすぐ上の登山道沿いに2400mの標識があるが、もしそれが正しいとするならば、最高地点は目測で2400mから5m程度下がった所となるが、実際の最高地点が何mかは知りたいところである。
最終訪問日:2016/5/22
訪れたのは、通行止め解除の約1ヶ月後で、夕方でもあったため、五合目まで上がると10℃程度しかなく、流石に肌寒かったですね。
5月の昼間の暖かさに対する気温差もあってか、夕方になるにつれて次第にガスが出たようで、五合目からの駿河湾の眺めは残念ながら雲の下で見えませんでした。
晴れていれば、駿河湾や富士宮市街などが一望できる絶景とのこと。
その代わり、この日は山頂まで雲がほぼ無く、こちらは清々しい眺めでした。
五合目は、ほぼ森林限界と同じなので、ここより上には樹木は見えず、富士山の火山らしい無骨な一面が剥き出しになっていたんですが、その砂礫の山肌に残雪がコントラストとなっていて、5月の富士は荒々しくも優美でしたね。