Mottyの旅日記 Archive

Mottyが巡った場所の記憶と記録

皆生温泉

 弓ヶ浜半島の根本にあり、眼前の日本海と後背の大山という、風光明媚な風景を愉しめる温泉。

 皆生の字は、温泉によって皆が生きるという意で付けられた文字であり、そもそもの地名は、海池と書いてカイケと読み、江戸時代初期に開拓された場所であった。

 皆生温泉は比較的新しい温泉で、明治17年(1884)に、沖合180mの海中から泡が出ているのを漁師が発見したのが最初という。その後、明治33年(1900)に、新たに山川忠五郎という漁師によって浅瀬に源泉が発見され、これが現在の温泉地の嚆矢となる。

 源泉の発見後、当初は温泉地としての開発は上手く行かなかったが、大正に入ってから開発が成功して人気を集めるようになり、戦後は団体客を集めて温泉街は大きくなった。そして、温泉の多い鳥取県下でも、最も多くの観光客を集める温泉となっている。

 ただ、弓ヶ浜半島自体が、江戸時代後半以降のたたら製鉄の鉄穴流しと呼ばれる手法で、日野川を経由して大量に供給された土砂によって大きく成長したため、その手法が途絶えた昭和の後半には、風浪の浸食で浜が後退するようになり、皆生温泉でも最初の源泉が水没したり、旅館が浸水するなどの被害があった。これに対応するため、現在では防潮堤が整えられて浜が整備され、温泉眼前の海水浴場となっている。

 皆生温泉の主となる泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉だが、源泉は19もあり、中には単純泉の源泉もあるようだ。湧出温度は高く、鳥取市のホームページには70℃から85℃とあるが、文献によっては最高温度が89℃や90℃としているものもある。湧出量も膨大で、毎分4,456.5Lもあり、県内一の量という。また、温泉1kg中の成分の合計は12g以上もあり、非常に多い。

 川の両岸に温泉旅館が集まっているというのが、温泉街としては多いパターンだが、皆生温泉では、海岸沿いに旅館が集まっている。海側の堤防沿いに遊歩道があるのだが、そちらから見ると、ずらりと旅館が建ち並んでいて、なかなか壮観だ。鳥取で最も訪問客が多いということもあって、旅館の新陳代謝も盛んなようで、非常に洗練されたホテルも建っており、色々な年齢層が楽しめる温泉となっている。

 

最終訪問日:2022/5/21

 

 

日本海の夕景を見ながら浸かる温泉は、乙なものでした。

雰囲気的には、同じく海沿いに広がる指宿温泉に似た感じがあります。

でも、温泉街の密集度に関しては、皆生温泉が遥かに上で、温泉街!という感じがしますね。